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七里ヶ浜の住宅
鎌倉山の麓にある敷地は北と東を擁壁とその上にある森に囲まれ、南は約3mレベルの低い隣地に家が建っている状況でした。こうした場合、北側に建物を寄せて南側に庭を配置することがセオリーですが、一方で敷地の南側2階レベルの視点に立つと南西方向に湘南の海を望めることが分かりました。そこで海への眺望も確保するためセオリーとは逆に南側に建物を配置しました。それによって北側にできる庭をいかに生かすことができるかを考えていきました。 まず北庭に光を届けるため、南に寄せた建物は細長い3つのボリュームに分節し、西に向かって各ボリュームをずらして雁行させていきました。細長く雁行していく構成によって西側隣地からの視線を遮りつつ、南側には海の見えるバルコニーや…
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FEE
設計監理料について 設計監理料は建物の用途・面積を基準としています。〇新築住宅・小規模な新築店舗の場合・30,000円/㎡(税抜)・例:木造2階建て床面積95㎡の新築住宅の場合 30,000円 × 95㎡ = 285万円(税抜)・面積は建築基準法上の床面積(ロフト等は除く)とし、5㎡単位での計算となります。※飲食店などで専門的な設備設計が必要な場合、上記金額の15%~20%程度が加算となります。※特別な構造設計が必要な場合、上記金額の15%~20%程度が加算となります。(鉄骨造・コンクリート造や木造3階建てなどの場合)※建物の工事費が4000万円を超える場合、工事費に応じて㎡あたりの単価が異なりますので内容に応じてお見積りさせていた…
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PROCESS
お問い合わせから完成までの流れ 0 はじめに 設計の依頼といっても、何から始めればいいのかわからない、といった方がほとんどだと思います。標準的な例として、住宅の新築の場合の流れをご説明いたします。一般的な規模の住宅の新築の場合、お問い合わせ~建物の完成まで約1年~1年半が目安となります。改修の場合は規模と内容により調整いたしますのでお問い合わせください。設計事務所への依頼というと敷居の高いイメージを持たれがちですが、丁寧にご要望や不安点をお聞きしながら誠実に進めていくことを心がけていますので、ぜひお気軽にご相談ください。土地やリノベーションしたい物件が決まっていない段階でご相談頂いても構いません。協働している不動産会社さんと連携し、…
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北白川のアパート再生(シェアアトリエハウスtede)
築60年が経過する京都市内の木造賃貸アパートの改修です。かつて学生向けに建てられたアパートを、共同のアトリエハウスとして再生しました。 旗竿敷地に建つ既存アパートは仕上げの劣化や露出した多くの設備配管、光の入りにくい敷地状況により雑多で暗い印象を与えていました。また奥行きの長い住戸が連続するアパート特有の構造により耐震壁が不足し、耐震性も不十分な状態でした。建物の耐震補強、断熱・防火の性能向上を行いつつ、屋外空間も含めたリノベーションを施し、敷地周辺エリアと時代のニーズに見合った建物へと再生することを目指しました。 1階は工房・アトリエとして使える個室と共用のラウンジとなっています。1階をワークスペースとすることで、木造アパートの弱…
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MEDIA
2022.06.20 新森の住宅がWEBメディアの「KLASIC」に掲載されました。→KLASIC 2022.02.14 鎌倉山の住宅が海外WEBメディアの「designboom」に掲載されました。→designboom 2022.02.07 鎌倉山の住宅がWEBメディアの「architecturephoto」に掲載されました。→architecturephoto 2022.02.06 鎌倉山の住宅が「建築家住宅手帖」に掲載されました。→建築家住宅手帖 2021.07.26 鎌倉山の住宅がWEBマガジンの「100%LIFE」に掲載されました。→100%LIFE
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SALON S
住宅の一角に設けたプライベートサロンです。スキップフロアの住宅の2層分を利用して高い天井高を確保することで、小さい面積ながらも狭さを感じさせない空間としました。仕上げはモルタルの土間、木毛セメント板、ラワン合板といったラフでインダストリアルな素材によってあえて無機質さのある空間とし、オーナーの持つセンスある小物が置かれることによって空間が彩られていくように設えました。 写真:髙橋 菜生施工:中野工務店 敷地:大阪市旭区規模:木造2階建の一部
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シェアオフィス『閑居』
京都市の都心部に計画したシェアオフィスです。コロナ渦を通して変化したテレワーク等のワークスタイルに対応した、集中できる仕事場としてのクローズ型オフィスが求められました。個々のブースは防音性を確保した静寂な空間とする一方、ブースを出た共有部には適度な開放性と充実した機能を持たせることがより集中しやすい場をつくることになると考えました。一方、個室型シェアオフィスの場合、通路やラウンジといった共有部はブースを仕切る壁とドアに囲まれた無機質な空間となってしまいがちです。 ブースを仕切る壁とドアが並ぶ個室型シェアオフィスの特質と、共有部に必要な開放性と機能性を両立するため、格子状に細分化された壁によって共有部をつくることを考えました。壁の木格…
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鎌倉山の住宅
敷地は鎌倉山の北斜面の風景に正対する高台の住宅地です。敷地の南側には多くの樹木が生い茂っており、旧家の庭の面影を残していました。加えてこの近隣一体は長い年月をかけて形成されてきた緑豊かな景観と住民同士の良好なコミュニティが現在でも維持されています。こうした近隣環境との関係性を踏まえながら、正対する山並みへの眺望、既存の樹木群といった各要素を紡いでいくように住宅の建ち方を考えていきました。 まず敷地中央に矩形のボリュームを配置し、その両側に庭をつくっています。道路に面する北側は近隣にも開かれたパブリックな前庭、既存の樹木が残る南側は家族のためのプライベートな庭として位置付けました。この2つの庭をつなぐように屋内中央に土間を通し、ここに…
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ABOUT
東京多摩・滋賀を拠点として、関東~関西圏を中心に設計活動を行っている設計事務所です。住宅・店舗・オフィスなど新築・リノベーション問わず幅広く設計を行っており、大らかで広がりのある建築や住まいを提案しています。 CONCEPT 関係性を紡ぎ、広がりのある空間をつくる 建築や住まいはその大きさや用途に関わらず、街並みや風景、光や風の流れといった多様な要素との関係性で成り立っています。そうした多様な要素を周囲の環境や与条件から見出し、それぞれとの関係を丁寧に紡いでいくことで、連続した広がりを持つ空間をつくることを心掛けています。 大らかで柔軟性のある空間 伸びやかな居心地の良さを持った大らかな空間をつくることを大切にしています。高さや奥行…
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新森の住宅
大阪市内の新旧の建物が建ち並ぶ住宅地に建つ4人家族のための住宅です。敷地周辺の住宅を観察すると、ゆったりとした広さの土地に古くから建つ2階建て住宅と、そうした土地を細分化した分譲地に新たに建てられた、間口の狭い3階建て住宅が見受けられます。これら新たな世代の3階建て住宅は隣地境界に迫って建てられ、唯一採光が確保できる道路面の2、3階にバルコニーと主室の開口部を配した形式が共通していますが、そのほとんどが日中でもカーテンを閉め切った状態になっていました。この敷地もそれら3階建て住宅と同様、細分化された敷地ではありましたが、幸いにも前述した比較的土地の広い2階建て住宅に囲まれており、周囲が建て込みながらも隣家の駐車場や庭、軒先の上など部…
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多賀の住宅
滋賀県多賀町における住宅と店舗の計画です。敷地の南面は住宅地に面する一方、北面は山並みと田畑が広がる多賀らしい風景に面しています。北面の風景へ開きつつ明るさのある室内をつくるため、単純な方形屋根のボリュームを分割するように住宅と店舗を配置しています。北側へ斜めに上がるボリュームによってつくられるハイサイドライトと下部の開口から安定した光と眺望を取り入れる一方、南に向いて軒が下がっていくことで住宅地からの視線と直射光をカットしています。この屋根形状が天高の高い開放的なダイニング、低く落ち着きのあるリビングといったようにワンルームの中にムラをつくり多様な居場所をつくります。同時に、南面の住宅地に対しては一般的な方形屋根の家として、北面は…
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(仮称)道の駅北郷
(仮称)道の駅北郷施設整備事業 設計デザイン技術提案コンペ 最優秀案 宮崎県日南市の山間部に位置する北郷地区の道の駅の計画です。各方面を山並みに囲まれ、北には田畑の風景、西にはアクセスとなる県道、東側には施設連携する図書館や交流センターが位置しており、各方面に対して顔を持たせることが重要であると考えました。そこで、周囲の山並みに呼応するようにやわらかに起伏する屋根を放射状に連続させることで、多方向に開き、各方面に顔を持つ開かれた道の駅を提案しました。起伏する屋根は、地域材である飫肥杉を用い、地元で製材・加工できる一般的な流通材を編み込むようにつくることで地域のシンボルとなることを目指しています。 レストラン、物産販売、観光案内、トイ…
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杉並の住宅
都内の木造密集地における住宅の計画です。敷地は3面を道路と路地に囲まれており、敷地一杯に住宅を建てると周囲の視線に晒されるため常にカーテンを閉じるような周辺環境と隔絶した生活となることが想定されました。そこで主要な生活空間をコンパクトにまとめて建物の輪郭からオフセットさせ、その周りに緩衝帯となる余白を纏わせてプライバシーを確保しつつ都市環境とつながることのできるプランとしています。余白の空間はインナーガーデン、小さな書斎、吹抜のギャラリー、半屋外のダイニングなど様々な使い方のできる場所となります。同時に隣家との隙間に落ちる光、周囲の緑、路地に漂う親密な空気など、生活に都市環境を取り入れるための緩衝帯となっています。また敷地周囲の状況…
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広島の保育所
広島県の山間部に位置する保育所の建て替え計画です。既存園舎は敷地の北側に配されているために保育室が暗く、また夏期は猛暑となる地域ながら園庭に影が落ちず日除けのテントが常時かけられている状況となっていました。そこでまず既存園舎を反転させるように園舎を配し、南向きの明るい保育室と影のできる園庭をつくります。既存園舎の配置に合わせ2期に分けて建て替えを行うことで仮設園舎が不要となる計画としています。また凸型の敷地に合わせて園舎を扇状平面とし、南側の屋外空間は隣地から適度な距離を取りつつ保育室とつながる落ち着いた庭や搬入動線として、北側の屋外空間は園舎に囲い込まれた賑やかな園庭として利用できるようにしています。中央の階段室をRC造とすること…
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モデルハウスK
木質構造材のCLT(直交集成板)を用いた住宅メーカーのモデルハウスの計画です。個室を配した2つのコの字型コアからCLTで形成した大屋根をXY軸の2方向に跳ね出す構成とすることで、外周4方向に連続した開口を持つ開放的でシンプルな空間を計画しています。プランは構造材でありながら断熱・蓄熱性能を持つCLTの特質を生かし、屋外との中間域・断熱層となる「軒先のテラス」、2層吹抜のCLT面による蓄熱・放射を利用した「大屋根下の吹抜」、一方向に開きつつ安定した熱環境を持つ「コの字コアの個室」といった3つの居住域を構成しています。CLTによるこれら3つの居住域と建具等を組み合わせ、気候に合わせそれぞれ性格の異なる居住域を横断しながら暮らす住宅として…
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愛媛の保育所
愛媛県の山間部における保育所と児童センターの計画です。地域への開放と保育室の安全を両立させるL字型平面の上に帽子型の屋根をふわりと架けています。帽子屋根は南北に抜けるハイサイドライトを持ち、室内にやわらかな光と風の抜けをつくります。また帽子の「つば」となる水平の庇は回廊となり、道路側においては地域の人々を迎え入れる縁側として、園庭側においては子どもの一連の活動を受け止めるテラスとしての役割を担い、屋内外をつなぐ多様なふるまいを助長します。3600mmピッチで並べた門型の鉄骨フレームを小径材の木梁がつなぐハイブリッド型の構成として木の屋根に包まれた空間を実現します。同時に、この構成による軽量化により地盤強度の弱い本敷地においても杭の不…
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東向商店街アーケード
奈良観光への玄関口となる近鉄奈良駅前に位置する東向商店街アーケードのファサードの改修です。既存の垂直な看板面と水平な軒天面を一体に捉え、斜めに伸びる軒状の形状をつくることで軒下としての空間をもつファサードを計画しました。奈良の社寺は自身の深い軒によって訪れる人々をおおらかに受け入れています。奈良の社寺や町家に共通する軒という言語を用いて、多くの人々を迎え入れる存在となることを意図しました。軒面には県産材である吉野杉を用い、アルミやガラスといった硬質なマテリアルが多用される既存の駅前環境に対してやわらかな質感をこの場に与えます。夜には穏やかに浮かび上がる木の軒面が駅前の商業的環境に対峙する存在となります。 敷地:奈良県奈良市規模:鉄骨…
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CONTACT
CONTACT 一級建築士事務所 村上康史建築設計事務所東京都知事登録第64585号 管理建築士:村上康史業務内容:1.建築全般の設計/監理 2.リノベーション・耐震補強等による建物再生 3.インテリア・店舗設計 4.改修に関する既存建物の調査/診断東京:〒191-0062 東京都日野市多摩平3-1-7 滋賀:〒529-1225 滋賀県愛知郡愛荘町栗田35-3TEL : 042-808-9803 FAX:042-508-2893E-MAIL : info@ymarchi.com お問い合わせは下記フォームまたは上記メールアドレス宛にお願い致します。必要事項をご記入の上、「送信」をクリックして下…
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WORKS
当事務所のこれまでの設計事例です。設計の際に考えた小さな工夫の話をNOTE:設計コラムにて随時更新しています。進行中プロジェクトの様子もNOTEで随時更新中です。 北白川のアパート再生Renovation of apartment in Kitashirakawa京都市左京区築60年を超える木造賃貸アパートの改修→READ MORE 新森の住宅House in Shinmori大阪市旭区都市部に建つ、明るい余白を備えた住宅→READ MORE 鎌倉山の住宅House in Kamakurayama神奈川県鎌倉市鎌倉山を望み、庭を屋内に引き込んだワンルーム→READ MORE シェアオフィス『閑居』Shared office Kank…
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千葉大学デザイン学科棟
千葉大学デザイン学科が使用する千葉大学西千葉キャンパス2号棟校舎の改修です。2層ある既存ホールは学生が留まる設えがなく単純な移動動線となっていました。人の往来が少ない2階ホールは授業間の滞在や各種イベントにおける活動の場としての利用を想定し、学生の日常的な居場所として定義しました。そこで既存ホールをコの字状に包むようにベンチ・可動型の展示台・空調を一体化した大型の木製家具を配しています。また学生の往来が多く暗かった1階ホールは既存天井を撤去しニュートラルな空間に切り替え、作品の展示などデザイン学科の情報を常時発信できる場としています。改修の要点を絞り家具やマテリアルを各所に配することでそれぞれの場をゆるやかに定義し、デザイン学科生の…
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